【たまひよオンライン】「子どもをもう一人」でも金銭的に無理…と考えている場合の対処法

たまひよオンラインさんで
金銭的に子どもを持つことに躊躇するときの解決方法をいくつか提案させていただきました。
漠然と気持ちの面での不安が大きいことが多いのです。
統計値や人から聞いた話で「そんなにかかるのか」と
”すぐに無理の決断”をしがちですが
「意思のあるお金の使い方」をするならば・・・あながち無理でもないかも・・・そう思っていただけるご家庭も存在します。
少しでもご参考になれば・・・

 

子どもの人数の理想と現実。もう1人欲しいけど、金銭面など大きな壁が…。専門家に聞く

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ビッグブラザー見ながら、新生児
ChristinLola/gettyimages

「たまひよ」アプリユーザーに「希望では子どもは何人欲しいですか?」と、質問。1位は「2人」でした。さらに「希望通りの人数になりそうですか?」では「希望通り」が過半数を超え、「希望より減った」は約30%となりました。しかし「希望通り」の回答でも、その人数に納得している人は少ないようです。ライフスタイルアドバイザーで1級FP技能士の前田菜穂子さんに聞きました。

「希望では、子どもは何人欲しいですか?」で、1位は「2人」

1位 2人 62%
2位 3人 24%
3位 1人 10%
4位 4人以上 3%
5位 その他 1%

約60%が「2人」と回答。続いて「3人」、「1人」となりました。

「現実には、子どもは何人になりそうですか?予定を含めて教えてください」

1位 希望通りの人数 52%
2位 希望より減った 32%
3位 その他 14%
4位 希望より増えた 2%

「希望通りの人数」がトップに。しかしコメントを読み解くと「色々考えるとこの人数が妥当」として、本音は違うところにあるようです。

「増えた(予定を含む)」は、わずか2%。育児をとりまく環境が思った以上に厳しく、安易に「もう1人!」と前向きになれないのかもしれません。

その人数になった理由は「金銭面」と「年齢」がほぼ同率で1位

その人数になった理由を聞くと、「金銭的な理由」と「年齢的な理由」がツートップでした。
次いで多かったのは「妊娠期間&育児がしんどい」でした。

子どもの人数に、第1子出生時の夫婦の年齢の高さが影響か

厚労省の調査※によると第1子出生時の母の平均年齢は1975年では、25.7歳でしたが、2021年は30.9歳となりました。男女ともに加齢によって妊娠する力は下降することがわかっています。そうなると不妊治療に頼るケースもあり、子どもの人数にも大きく関わってくるようで、コメントでもそういった声が聞かれました。

※出典:令和3年度「出生に関する統計」の概況 – 厚生労働省

高齢出産なので頑張っても2人。本当は3人欲しかったです」(めーめ)

「高齢出産なので、いますぐ2人目を妊娠しても、その子が成人する頃には老後……。金銭的にも厳しい」(そーめん)

「子どもは2人欲しいと思っていましたが、結婚11年目、不妊治療5年で今年やっと1人目を出産しました。妊娠・出産のしんどさは想像以上。体力的にも精神的にも、2人目は諦めようと思いました」(ベビダダ)

「不妊治療が長期にわたり、かなり辛かったため、あれをもう一度と考えると1人が限界。保険がきくようになったとはいえ治療費はかなり負担でした」(ごろー)

育児って本当にお金がかかる……とあきらめの声

「賃金は上がらず、社会保険料や生活費、税金はうなぎ上り。老後のための貯蓄も2000万必要ともいうし。そんな中で子どもを2人以上持つのは、よほどの収入や支援がないと大変だと感じてしまう」(さり)

「2人欲しかったけど、そうなると自分自身が仕事を続けるのが難しい状況になり、そうなると金銭的に厳しいので1人になりそう」(ほくと)

「3人希望でしたが金銭的に無理があった(笑) 学費や習い事など思った以上にお金がかかります」(M)

「結婚当初は3人欲しいと思っていたけど、経済状況から2人が妥当と判断しました。現在2人目妊娠中。年齢的にもこれが最後かなと思う」(こな)

「夫と結婚前に『理想は3人、現実は2人かな』と、よく話していましたが、第1子の妊娠中はずっと寝たきりで大変で大変で。『やっぱ1人で』と、なりました。ところが最近、落ち着いてきて我が子が可愛くて可愛くて(笑) 私も夫も『もう1人』と変換し、第2子妊活中です。でもお金・体力面等の都合で3人目はなさそう』(ロボハム)

妊娠期がつらい&育児がキャパオーバー

「現在、第1子を妊娠中です。まもなく出産ですが、10ヶ月間つわりに悩まされました。入院もしたし、常に吐き気に襲われて仕事もままならない。後期になっても体調は安定せず、2人目を妊娠する自信がないです、欲しいけど……」(まーちゃん)

「妊娠する前は3人欲しいと考えていましたが、出産・子育てをする中で自分は2人が限界と察しました」(るん)

とはいえ「妊娠期と育児のしんどさ」を理由にする人は少数派。

とくに金銭面ではため息が聞こえてきそうなコメントが多くありました。第1子出生時の夫婦の高齢化に伴って、教育費と老後資金を同時に貯める必要があるうえに、教育費は年々高騰……と、誰もが不安になります。
1級FP技能士であり、日本学生支援機構認定スカラシップ・アドバイザーの前田菜穂子さんに聞きました。

「聖域の“教育費”を見直すことで気持ちがラクになる」と、前田さん

「私自身39歳6ヶ月で初産でした。なので金銭面・年齢面(体力面)での皆さんの不安に大変に共感いたしました。

漠然とした不安の解消には、金額と年表で見える化することがとても重要です。

おすすめしているのが、“未来の収入と支出の年表(ライフプラン・キャッシュフロー表)”を作ることです。
作成ソフトはネットで入手でき自作も可能ですが、赤字になった場合の対策をほんの一部ご紹介します」

教育費は「かかる」意識ではなくて、「かける」意識で考えてみる

「公立小学校の学習費総額は年間およそ35万円。実はその内の25万円(毎月2万円)が塾や習い事等の学校外活動費です。

(文部科学省:令和3年度子供の学習費調査)

“時間面や体力面で収入を増やすのは難しい。切り崩す貯蓄もない。”のであれば支出を調整するしかありません。

教育費は聖域という考え方もありますが『低学年のうちの習い事は1つだけ』等、方針を決めてもっとかけるべき部分に“お金を残しておく”という考え方もできます」

「貯める」だけでなく「借りる」という選択肢も加える

現在、大学生(昼間部)の約半数は奨学金受給者です。

(日本学生支援機構:令和2年度学生生活調査結果)

貸与の上限利率は年利3%とマイカーローン等他の借り入れよりも低い金利です。

奨学金=子に背負わせる借金、として敬遠する気持ちもわかりますが、家族全員でマネープランを考えると、奨学金は無理をする度合いを小さくする手段であると言いたいです」

老後資金の基盤は、やっぱり「年金」が頼り

「貯金も大事ですが、老後の家計の基盤はやはり年金です。オススメは厚生労働省の『公的年金シミュレーター』https://nenkin-shisan.mhlw.go.jp/

IDやパスワード不要ですぐ使えます。パートナーと一緒に『扶養パート』『正社員』『派遣』など、複数パターンの受取額を試算できます。働き方を迷っている人にとっても大変参考になるので、是非一度試算してみてください。

明日からのお金の使い方や働き方を検討すると、漠然とした不安が希望の暮らしに向かうパワーに変化します。ひとりで抱え込まず家族みんなでお金の話をしてくださいね」

前田菜穂子

みつめFP事務所代表で、1級FP技能士(国家資格)、CFP®(日本FP協会)、育勉®インストラクター、日本学生支援機構認定スカラシップ・アドバイザー(平成29年10月~令和7年9月)FPmamaFriendsおこづかい教室認定講師。猛烈に働いた13年間の会社員生活での挫折や長く続いた不妊治療経験など、人生の壁にぶつかったことをきっかけに、金融業界未経験ながら5年間猛勉強してFPの資格を取得。“今より幸せで円満な家庭づくりのお手伝い”をモットーとし、娘として、妻として、母として、そして専門家として広い視野をもち、親子や夫婦でも話題にしづらい「お金のハナシ」に向き合うきっかけを提供しています。プライベートでは一児の母。

みつめFP事務所「みつめfp.com」

Amebaブログ「オンライン親子おこづかい教室|家計診断FPなおママ」

FPmamaFriends「おこづかい」から始めるこどもの自立教育

文/和兎 尊美

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※調査は2023年8月実施の「まいにちのたまひよ」アプリユーザーに実施ししたものです。(有効回答数366人)
※記事の内容は2023年10月の情報で、現在と異なる場合があります。

 

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